[退院後のモネ]
カラーを着けさせられて退院したモネは、まったく途方に暮れているようだ。今まで通れた道が通れない。飛び上がれた高さに飛び上がれない。
カラーを首に巻いている利点(傷をなめて悪くしない)とマイナス点(食事・就眠時の猫の負担、老い猫が自分の身体に起こった変化が理解できないでパニック状態になっている)を考えて、思い切ってカラーは付けないことにした。つまり多少治りが遅くても、気持ちよく生活させてやりたい。
その結果、猫にも見守る人間にも平穏な時が戻ってきた。
若い猫なら無理にでもカラーを着けさせて、傷口を早く治させる。しかし、17歳の老い猫には老い猫の余生というものを考えてあげないといけないと思った次第だ。
猫も人間も同じこと。動物病院には適当に言っておこう。
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