[春節の横浜中華街]
石川町で下りて、善隣門から中華大通りを進む。大変な人が集まっている。両側の店は、大きな同発とか華勝楼とかの分店になるか、装いを新たに新たな店として出発するかどちらかになっていて、昔からある小さな店のままというのはなくなっている。そういう変化を遂げながら中華街は着実に清潔な、明るい、新しい街へと変わっている。
今年目立ったのは江戸清という豚饅頭の店で、中華街のあちこちに店を出していた。中国の味を東京の品質でと言うことか、ここで江戸という名前をだすにしては店が広がりすぎているような気がした。
市場通りという小さな路地の店で、孫のためにポーチを買う。そこから関帝廟に出て線香の煙の先に戸惑うように佇む関羽の髭を拝する。
食事はどこも満員なのだが我々には当てがある。作家の楊逸さんの親戚がされている店は、中央からはずれた地久門の下にあるのだが、店が大きいので先ず席がないと言うことはない。しかもほかの店がみな窮屈な席の配置をしているのに対してこの店は上海の中華料理店のようなゆったりとした席の並びである。前回来たときはオーナーの老婦人が正装して奥の席で静に店の様子を見ていたが、今年は見当たらなかった。
獅子舞はあと一時間後の二時半からである。我々は腓骨ラーメンと水餃子を食べて、赤一色になっている中華街を早早に後にした。
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