[眼鏡をなくす]
今のところ忘れ物はするがなくし物をするまでには到っていない。ところが、眼鏡だけは二度なくしている。一度は今から5年ほど前。書斎にいて夜近くのコンビニに買い物に行って、さてふと気がつくとそれまで掛けていた遠近両用の老眼鏡がなくなっていた。1時間以内に起きたことで詳細に行動を覚えていたので、懐中電灯でコンビニへの通り道まで調べたが、遂に行方不明になってしまって、今も出てきていない。
二度目は今回である。今回は、退院してパソコン用の眼鏡を使おうとしたら、いつも置いてある机の上にない。前回使ってから時間が経っているので、追跡するのも難しかったが所詮はパソコン用なので家の外には持ち出さないはずだ。小さな家なので家中くまなく探したが、遂に出てこない。視力検査はものすごく体力を使うので、出来ればやりなおしたくないし、買ってからあまり時間が経っていないほとんど新しい代物なので、使うことが出来ないのも口惜しい。
どこに消えたのだろうか。占い師にでも占ってもらうしかないか。
ところで、眼鏡フレームはどうしてこんなに高いのだろう。最近はZoffとかJinsとかの格安眼鏡店が出てきて、レンズ込み1万円以下とあるが、普通の眼鏡店ではフレーム3、4万円、レンズ込みで7、8万円ぐらいが標準ではないか。チタンという加工しにくい材料を使っているからであろうが、それはZoffでもおなじこと。フレームだけで3万円とは高すぎる。
ファッション商品だから、一個一個にデザイン性があり手作りの味があるというならそれも分かるが、型によっては大量生産の製品もありそうだ。私の感じでは、眼鏡フレームとゴルフクラブ(ドライバー一本5万円)は、製造工程の複雑さから見て、電子製品など他の商品に比べて高すぎると思う(金属やプラスチックなどの素材工学を電子工学よりも下に見る考えはありませんが)。もっとも眼鏡もゴルフクラブもともに安い価格のものがあり、高い製品は機能商品と言うよりも錯覚にうったえる商品(掛けただけでモテるとか持っただけでスコアが良くなるとか)というべきだろう、ときに美術品のような風情を持ったものもあるが。
まあ、眼鏡をなくして八つ当たりの感は否めませんが。
恋の日のお揃いで買ふ花眼鏡
*恋の日=バレンタインデー
*花眼鏡=老眼鏡
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